ジーン・ワルツ (海堂尊)

いやぁ…この本も面白い…。

海堂尊_ジーン・ワルツ今回の追っかけている事件というか出来事は、出産に関連することです。 少子化を防止したい日本では何故か子供を産みたい人の行動を抑制させている状況になっているのは良く知られていることです。

私はこの状況を見ると、とても残念な気持ちになります。 日本の政府というか役人というか学会というかどこがその原因かは分からないのです。 でも…全体としてみると自分の首を思いっきり自分の手で締めながら苦しんでいるように見えるんです。 楽に息がしたいなら首にかけている自分の手の力を抜けば良いのに…。

少子化で人工が増えないことが社会問題…と言いつつも、堕胎は普通に行われていて多くの子供となる胎児が失われていっています。 それは堕胎がどのような行為か良く理解していない若者も多いでしょう。

他にも、子供が欲しい夫婦の不妊治療にあまり積極的に動いていないように思えるのは何故でしょう。 子供を欲しいという人の手助けをもっと社会全体でしても良いのではないでしょうか。

そんな普段思っていることが…このジーン・ワルツでは扱われています。

主人公の理恵はクール・ウィッチと呼ばれる論理で動いていると思われることの多い女性です。 しかし、熱い情熱の持ち主でその目的を果たすためには手段を選ばないところがあります。 

手段を選ばないといっても自分が破滅することなく周りが容認せざるを得ないような方向へと物事を導いていくのです。 登場人物が今回も相変わらず多いのですが…自然に出てくるしそれぞれの紹介が海堂尊さんは上手なので…読み終わって改めて数えてみないとそんなに多くの登場人物が出ていたんだと気がつかなかった程です。

それぞれの登場人物がそれなりの雰囲気を持っていて、それぞれにふさわしい行動を取るのですんなりと頭に入ってきます。 それに自然です。

後書きに書いてあった真弓さん、もう一度最初からパラパラ読んでみたのですが…どこに出てきたのか分からなかった。 またゆっくり最初から読んでみよう…。

この本もとてもお勧めです。 海堂ワールドに填っている人も、まだ填っていない人にもお勧めです。

(2011年2月27日:自室で紅茶を飲みながら読了しました)

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