CDのジャケ買いみたいなもんで、書店でこの表紙をみてついつい手を伸ばしてしまいました。
オールを手にしている女子…というのに何となく惹かれました。 小さい頃から背の高かった幼なじみが大学ではボート部に入りインターカレッジに出場したいたりしたこともあって、ボートってどんな世界かな…と思っていたこともあります。
しかもそのオールを女子が持っている…。
実はこの本を読むまでボート競技で女子があるとは知らなかったです。 ボートが盛んなボストンに住んでいたときにもチャールズ川に浮かぶボートで女性を見かけた記憶は無いんです。 もしかしたら女子も漕艇をしていたのかもしれませんが、σ(^^) の記憶には女子のクルーっていうのが全くないのです。
本の中身は…。
男子だけのボート部に女子として…しかもマネージャーではなく選手として入部して女子ボート競技に出場するに至る話しです。 男子部員がいっぱいの中での女子…ということでもこの小説は恋愛小説にはなっていません。 男子が主人公のスポーツ小説同様に、スポーツでの達成感、挫折感、そしてスポーツを通じて得られる友人との連帯感や自己確立ということが描かれています。
どうして高校生女子が主人公の小説は恋愛小説になってしまうことが多いのだろう…と、この小説を読んでから思いました。 女子にだって意地もあるしスポーツを通じて得られるいろいろな体験もあるのに…。
σ(^^) が達した結論は、小説を書く…という行為に向かう女子と、スポーツに打ち込む女子との間には思っているよりも大きな溝があるのではないか…ということです。 数ヶ月前の同窓会でもスポーツ部に入っていた女子と文化部に所属していた女子はそれぞれ違う世界を持っているようでした。 それぞれで話しをするものの深い話になると交わり合わない…という感じです。
この小説は作者が自伝的な話し…と言っているので実話に近いのだと思います。 ただ、作者はこの小説の主人公ではなくて脇役のひとりだということでした。
読むまで知らなかったのですが、テレビドラマにも映画にもなっていました。
テレビドラマはこんな感じ…。

いかにも高校生という感じですね。
この4人の中で誰ががんばっていきまっしょいの主人公を演じたのかは分かりません。 でもなんだか健康的な高校生女子…という感じが伝わって来ます。
ビーチボールを持っているので、練習か合宿の合間に遊んでいるシーンなのかな…と思います。 実際はかなり日焼け止めをしっかりと塗っていないと夏の砂浜は日焼けが火傷なんだな…とつくづく思い知らされます。 特に鼻の頭と耳が出ているときは耳の上側は…。 あっ、あと首の後ろだ!
映画の方はこんな感じ…。
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こちらの方がポスターを見る限りはなんとなくすっきりしていて、泥臭い努力をしている感じは伝わってこないです。 まぁ…ボートの漕艇中ということもあるのかな…。 ヨットにしてもボートにしても乗っているのを見ている側は優雅だな…という印象を持ちがちですから…。
スポーツでの充実した高校時代の出来事を扱った小説を読みたい方にはお勧めです。
特に女子の…という方にはお勧め。
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(読了:2010年11月)

