実業之友社からの初めての東野圭吾さんの作品です。
東野圭吾さんの著作だったので期待をしすぎていたのかもしれません。 ちょっとがっかりな感じでした。 …が、こうして文章を書いてみて冷静に考えてみると普通に面白い作品でした。
σ(^^)はこれまで東野圭吾さんの作品で最後まで読んでから、あ…そうだったのか…と気がつかされることが多かったのですけど、「白銀ジャック」は違いました。 主要な登場人物が全員出そろったところで早くも怪しいのはこの人とこの人とで…繋がりは何かな…と思うほどになってしまいました。 その後読み進めるとσ(^^)の推理はどうやら正しいんだな…と確信していきました。 で…最後まで読むとなんとσ(^^)の思った通りの設定でした。
むむ…というかあまりにも先が読めるようになっているのは、ミステリーマニアではなく普通の社会ドラマや恋愛ドラマなんかを読むのが好きな読者層をターゲットにするために、あえて分かりやすい状況と設定にしているのだなぁ…と思ったんです。
さすが、東野圭吾さんです。
テレビドラマや映画で東野圭吾さんのファンになったコアなミステリーファンだけでなく普通のドラマを好きな新しいファンも楽しめるような作品に仕上げたのだと想像しています。
ただ普通の誘拐物とは全く異なるのが相手の人質というか物質というか、なんと言って形容したらよいのか分からないことを条件に金銭を…というところなのだけれども、その部分にも捻りがあってなかなか楽しいです。
スキーやスノーボードの愛好者だったら気になるような話題も話しの中に織り込んであって、スキーに一時期かなりのめり込んでいたσ(^^)にとってはそういう面でも読み進めるのに全く飽きがこない感じでした。
本を読み慣れている人ならサクッと短時間で読めてしまいます。
σ(^^)は通勤の往復1回で読み終えてしまいました。 あ…その日は昼休みも読んでました…。 読むのが楽しくてやめられなかったというのが真相ですね。(笑)
でも、ハードなミステリ物を期待しちゃだめですけどね…。 映像化すると楽しい感じに仕上がりそうな作品です。
東野圭吾さんのファンにも、今まで東野圭吾さんの本を読んだことが無い方にもお勧めですよ。
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(2010年12月 読了)